PAC + OSAKA SPACE ・ 長安(ちょうあん)
会期:2026年04月25日(土曜日)ー 2026年05月22日(金曜日)
開幕時間:4月25日16時
会場:大阪市北区西天満4丁目9-2 西天満ビル108号
PAC + OSAKA SPACE is pleased to present “Chang’an.”
Exhibition Dates
Saturday, April 25, 2026 – Friday, May 22, 2026
Opening 4:00 PM, Saturday, April 25, 2026
Venue:Nishitenma Building 108 4-9-2 Nishitenma, Kita-ku, Osaka, Japan
本展における「長安」は、かつて存在した古代都市そのものを指すものではない。むしろ、時間・空間・文化の境界を越えて立ち上がる、動的な枠組みとして再定義されるものである。それは古代文明の往来を象徴するイメージであると同時に、現代において視覚のあり方が更新され続ける場でもある。
ここで扱われる古物は、単なる歴史的遺物ではない。それらは、いまなお時間が作用し続ける媒体として存在している。形態や素材、際耗の痕跡、堆積といった要素は、過去を説明するためだけにとどまらず、現在の視点の中で新たな意味を生み出す契機となる。歴史は再現されるものではなく、展示という行為を通して捉え直される。その痕跡は、現代の視覚体験に積極的に関わっていく。
本展が問いかけるのは、歴史的物質が本来の文脈を離れて現代に置かれたとき、空間認識や身体感覚、さらには文化的理解がどのように再編成されるのかという点である。この過程において、古代と現代は単なる時間の連続としてではなく、ひとつの場の中で重なり合いながら立ち現れる。「長安」は、そのような再文脈化と表現の更新を導く枠組みとして機能する。
したがって、「長安」はもはや歴史上の都市名にとどまらない。それは、歴史的物質がどのように現在と関わり、新たな意味を獲得しうるのかを示す視点である。本展が提示するのは、過去への回願ではなく、未来の視覚のあり方をめぐる思考の試みである。