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森吉由衣展「リバース/インプリント・タブレット」


展覧会概要

タイトル:「リバース/インプリント・タブレット」

作家名:森吉由衣

会場

PERIDOT ART CENTER + OSAKA SPACE

大阪府大阪市北区西天満4-9-4 西天満ビル108

会期

2026年8月4日(火)〜8月20日(水)

休廊日

8月9日(日)〜11日(火)、13日(木)〜17日(月)

開廊時間

10:00〜18:00

作品説明

タブレット(tablet)は「平たい板」を指す言葉です。

最古の文字情報の記録と言われているメソポタミアの粘土板(cray tablet)は今から約5000年前に作られました。そこにはビールのレシピ、領収書、そしてクレーム文等が刻まれていたことから、上流階級だけでなく、一般市民も活用していたことも伝える存在となっています。それらは今もなお、21世紀に生きる私たちの前に現存し続けています。

一方、現代において「タブレット」は、情報技術の進歩とともに新しい意味を獲得しました。

それはスマートフォンやパソコンなど情報を映し出すタブレット端末と呼ばれるものです。

そして、これらを通じ、日々私たちは日常の痕跡を残し続けています。

この二つの平たい板は同じ「タブレット」という言葉で指されます。

しかし、粘土板には堅牢な媒体に情報が刻印されている一方で、私たちの使うタブレット端末が映し出すデジタル情報は、電気信号やサーバーに依存します。また、比較的新しい技術のため数百年後、数千年後、本当に残るかは絶対的ではなく、跡形もなく消え去るかもしれない脆弱性を孕んでいると思うのです。

どんな最新の保存技術も、5000年という時間を生き抜いた粘土の「実績」には敵わないのではないでしょうか。

そんな脆弱とも言える私たちの日々刻む痕跡は、一体どの様に残るのか、もしくはほとんど消え去ってしまうのでしょうか。

私の作品は、あえて最も原始的で堅牢な「粘土板」へと逆行させ、刻印する試みです。

私たちにとってありふれた記号やイメージは、数千年後には意味の失われたただの痕跡にすぎないかもしれません。

意図が失われたあとに残るのは、刻まれた痕跡だけです。その断片から未来の人々が私たちの時代をどのように解釈し、あるいは誤読するのか。その想像の余地そのものを作品とし、本展はそれらが残り続けた数千年後の未来を仮定します。

プロフィール

森吉由衣

2001年生まれ。2026年3月に京都市立芸術大学大学院美術研究科版画専攻修了。2025年9月よりパリ国立高等美術学校へ交換留学。主にインターネットやデジタルデバイスが当たり前になった現代における、人と情報の関わりをシルクスクリーンや陶磁器など複数のメディアを通して制作している。

主な展示

2023年 アワガミ国際ミニプリント展2023(阿波和紙会館、徳島)
2023年 第48回 全国大学版画展(上田市美術館、長野) 
2024年 Pocket (kumagusuku、京都)
2024年 第49回 全国大学版画展(上田市美術館、長野)
2025年 シンショク (Fab Cafe Kyoto、京都)
2025年 Fat Finger Error(Gallery Ami-Kanoko、大阪)
2025年 syn.(ギャラリーこぉと、奈良)

受賞歴

2024年 第49回 全国大学版画展 優秀賞
2025年 京都市立芸術大学作品展2024 奨励賞

収蔵

2025年 京都銀行美術支援制度(京都銀行本店)

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